民事訴訟法I・II、民事実務演習、民事裁判実務
1937年埼玉県生。東京大学法学部卒業後、司法修習生を経て、判事補、判事、最高裁判所調査官、函館地方・家庭裁判所長、内閣府情報公開・個人情報保護審査会委員等を歴任。2008年北海学園大学法科大学院教授。
実務経験:裁判官約38年、弁護士約6年

民事訴訟法I・II、民事実務演習、民事裁判実務
1937年埼玉県生。東京大学法学部卒業後、司法修習生を経て、判事補、判事、最高裁判所調査官、函館地方・家庭裁判所長、内閣府情報公開・個人情報保護審査会委員等を歴任。2008年北海学園大学法科大学院教授。
実務経験:裁判官約38年、弁護士約6年

民事訴訟法は訴訟・裁判手続を動かす道具です。いかに実体法上権利があると確信しても、争われた場合には、力づくで権利を自分のものとすること(自力救済)は現代国家では許されず、訴訟・裁判によって初めて権利を実現することができます。この手続を動かすのが、当事者の訴訟代理人である弁護士であり、手続の主宰者である裁判官です。
法科大学院では、学生がこれらの法曹実務家を目指し、将来はこれらの実務に携わることを前提として、手続を動かす道具として訴訟法を使いこなすことができるように、実際的見地に立って授業を行います。
手続法の最終的目的は権利の実現ですが、実体上の権利の有無、成否にかかわる実体法と比べると、手続法は形式的、抽象的で、その勉強はともすれば条文の羅列と説明に終始し、無味乾燥に流れがちです。しかし、具体的に動いている事件の中で、どのような場面でどのような法理が働いて法律のどの規定が適用されるかということは、実際に自分が当事者として、あるいは裁判官として手続に関与するという立場に身を置いて考えてみると、実に面白く、スリリングでさえあります。
民事訴訟法の講義では、できるだけ訴訟の具体的な場面を想定して、それを動かす道具としての訴訟法を主体的に勉強し身につけることができるように工夫しています。
民事実務演習の講義では、訴訟法には書いてないが法曹として実務に携わることになれば直ちに必要となる要件事実に従った主張整理の基礎を勉強することになります。これは、以前は司法研修所での修習教育の中心を占めていたものですが、その基礎的部分を法科大学院が担うことになったもので、法科大学院ならではの、レベルの高い、しかも興味深い科目です。
民事裁判実務の講義は、生きた訴訟記録を使って、その事件の当事者又は裁判官として主張、立証の両面にわたって主体的に関与するという前提で検討、研究するもので、民事訴訟法と民事実務演習の応用編といったものです。自由に意見を発表し、皆で活発に議論することが予定されており、対話型の授業が最もふさわしい場面です。
私自身に限って言えば、東京で弁護士業に従事している関係から、隔週3日間の集中講義のために在札するだけですので、正直言って学生との日常的接触、コミュニケーションには欠けることがあることを認めざるを得ません。授業中及び授業終了後の質問にはできるだけ丁寧に対応し、時間的余裕がない場合は後で何らかの形で補充するように努めています。学生からは、実務家教員ということで関心があり、実際的な面での疑問に答えてくれるという期待があるのでしょう、いろいろな形での質問をぶつけられ、思いがけない新鮮な目で問題を見直すということもあって、良い刺激を受けています。
やはり学生が目的意識を持っているということは大きいことで、その意欲を全身で受け止めてあげたいと考えています。
志を高く持ち、絶えざる向上心、旺盛な好奇心を、どん欲な吸収力で育ててほしいと思います。集中力をいかに持続させるかが重要です。
愚直でよい。骨太な法曹に大成する人材が輩出することを願っています。
北海道は裁判官時代2回勤務した経験があり、第二の故郷といった感慨を抱いています。北海道の若い人たちは潜在的能力が非常に高い、しかし欲がない、あるいはおっとりしているなどして、それを十全に発揮し切れないでいることも目にしていますので、それを引き出すために私の力をかしてあげられればと願っています。